誰かに相談を持ちかけることに抵抗のある人は少なくありません。しかし、自分一人で解決できる物事は、そう多くはありません。
成熟した大人は、自分でできることとできないことを知っています。自分にできないことがあっても無理せず他者に協力を求め、時にはSOSの援助要請をすることを厭いません。「自分の問題は自力で解決すべき。他人に自分の弱みを見せるなんてプライドが許さない」という考えを持った人もいると思います。もちろん、その考え方が役立つこともあるでしょう。しかし、そういう考えが強ければ強いほど、何かに躓いたときに受けるダメージは大きくなり立ち上がることが難しくなります。おおらかに失敗を受け止め、誰かに助けを求めることができる力を持つ人ほど打たれ強いと言えるのかもしれません。もしかしたら、自分を苦しめているのは自分自身かもしれない。苦しいときほど視野は狭くなります。一人では見えにくくとも誰かの目線を借りて、一度振り返ってみるのも良いかもしれません。
もし一人では解決が難しいと感じることがあれば、早めに誰かに相談しましょう。心の不調は誰にでもなり得ることです。
相談する前に知っておいて欲しいこと
- 相談することは恥でも敗北でもありません。
適切な援助要請行動をとれる=成熟した大人
自分の強みと弱みを理解しているからこそ誰かに頼ることができる。 - 新しいことや苦手なことに挑戦している人ほど、不安を抱え、落ち込むことが多くなります。
- 多くの人が学業や人間関係(友達、先生、部活・サークル、アルバイト先)などで悩みます。これは特別なことではありません。
- 心の不調はよく「心の風邪」とも言われます。つまり、「気分の落ち込み」や「不安で眠れない」などは特別なことではなく、まして「怠け」でもありません。誰でもなり得ることです。そのままにしてこじらせないように早めに相談に行くことをお勧めします。
- 学生相談室は困りごとの相談だけではなく、研究や勉強などにおいて、より高いパフォーマンスの発揮を目的に利用することもできます。